【論文】自閉症スペクトラムにおける常同的・反復的行動、こだわりへの薬物治療

発達障害

ASDの常同的・反復的行動(RRD)やこだわりに薬は効くのか?

ASDの常同的・反復的行動やこだわりへの薬物療法に関するメタ解析

・論文:
  J Am Acad Child Adolesc Psychiatry.2021 Jan;60(1):35-45.
・対象
  ASD患者3,499名を対象とした64のRCTを解析
・主要評価項目
  限定した反復的行動(RRD)の評価尺度における標準化平均差
・結果
 ・抗精神病薬はプラセボと比較してRRBのアウトカムを有意に改善
 ・オキシトシン、オメガ3脂肪酸、SSRI、メチルフェニデートは
  プラセボと比較してRRBに有意な効果を認めなかった
・結論:
  ASDの限定した反復的行動に対して、
  薬物療法はせいぜいわずかな効果しかない。
  (その中では抗精神病薬を支持するエビデンスが最も多い)

強いこだわり、反復的行動への薬物療法の効果はやはりそれほど期待できず…。

問題行動を繰り返すようなケースの場合、治療はあくまで行動療法。しかし、行動療法がうまく進められるように抗精神病薬をうまく使用し、行動療法の効果を増強させることは時に必要となるでしょう。

▶︎ 関連ページ:精神科従事者におすすめの参考書
▶︎ 関連ページ:臨床に生かせる精神科論文まとめ
▶︎ 関連ページ:精神科医Pちゃんプロフィール

精神科医Pちゃんまんってどんな人?

美人すぎる精神科医Pちゃんまん。ハイパーな精神科救急病院での後期研修を経て、精神科指定医および精神科専門医を取得。日々の臨床業務の中で学んだこと、気になる論文、おすすめ参考書籍などを紹介していきます。

▶︎Twitterにて医学知識botを2つ運営↓
▶︎専門医試験対策ノート販売中(note)↓

dr-pchanをフォローする
発達障害精神科医療精神科論文
精神科医の思考

コメント

タイトルとURLをコピーしました